腸を整え、便通を良くし、免疫を整える機能性医学についてのご説明

機能性医学について

腸内細菌の善玉菌を増やす(機能性医学)

腸内細菌の善玉菌を増やすと、体内の免疫が増え、精神身体状況の改善や皮膚や粘膜の異常が改善する、これが機能性医学の本体である。(腸脳相関) さらに、たん白質や鉄、亜鉛の投与などの栄養療法を加味し、とくに後に症例②で詳しく述べるビタミンD3を投与すると、不眠症、うつやパニック障害、喘息や花粉症、蕁麻疹や湿疹、リュウマチなども劇的に改善することが多い。

便のこと

毎日、1回バナナ型の1~2本分の量と味噌の硬さの排便があるとよい。昔の日本人は毎回500グラムの大量の便をしていたという。最近は200グラムくらいに減ったそうである。大便の量は、食物繊維の残渣と生きた腸内細菌とその死骸の量が便の重さに比例する。現在、色々の保存食に使われている防腐剤などが体内に入り、蓄積されると腸内細菌の繁殖が阻害され、そのために細菌の数が少なくなり便嵩(べんかさ)が減ってきている。便秘の人や便秘と下痢を繰り返す人、IBS(過敏性腸症候群)のように1日に何度も下痢便や軟便をする人は、是非機能性医学を熟知して応用して腸を正常化して戴きたい。腸の健康な人の「おなら」は臭くない。「お風呂の屁、股で別れて肩で会い」と言われるように、お風呂での「おなら」は誰しもが経験し、匂いを嗅ぐ絶好の場所である。認知症の人の便やおならは格別に臭いという。口臭のある人は、便秘の人が多いと言われている。腸内細菌学の大家・辨野 義己(べんの よしみ)先生は、便の字は「便り」であるから、流す前に便器の中を覗いて見て御覧とのこと。浮いた便は水分を良く含み、比重が軽いから良いとのことである。

症例提示

症例① 糖質制限と機能性医学を応用して治した難治性蕁麻疹の症例である。70歳男性、背中の慢性蕁麻疹が半年あり、色々な軟膏塗布、ステロイド塗布と内服で軽快せず、内科医と皮膚科医が困っていた症例である。病歴に高脂血症と高血圧症もあり、メバロチンなどのHMG-CoA還元酵素阻害剤とCa チャネルブロッカーを服用していた。総コレステロールが135mg/dlと血清フェリチン値と亜鉛値が低値で、HMG-CoA還元酵素阻害剤とCa チャネルブロッカーを中止して、ARB剤に換えた。Ca チャネルブロッカーは、細胞内にカルシウムの流入を阻止し、細胞の機能を低下させ、皮膚に必要な亜鉛の低下を招く。総合ビタミン剤、ビタミンA+D3(活性型D3ではない)、鉄+亜鉛剤、極力甘いもの制限(プチ糖質制限?)を指導し、たまごや肉、魚などのたん白質と野菜中心の食事と腸内細菌の善玉菌を増やす「プロバイオティクス」と「プレバイオティクス」を投与して2ヶ月後に、腸内細菌叢が改善して免疫系統が正常化し、細胞膜を構成する総コレステロールが235mg/dlに上昇して、細胞膜機能が正常化し蕁麻疹が消退した。

症例② 55歳女性、両眼周囲の発赤、腫脹とかゆみがあり、難治性であった。

ビタミンD3と整腸のために胃薬でグルタミンが主成分のマーズレン剤を処方、10日後に発赤、腫脹とかゆみが消褪した。

このビタミンD3は保険薬のビタミンD製剤と異なり、比較的安価でインターネットなどで購入可能である。保険薬のビタミンD製剤の活性型ビタミンD3(1・25(OH)2D3製剤)で、カルシウム代謝のみに有効である。1・25(OH)2D3製剤の前駆物質(precursor)である25(OH)D3製剤は、ビタミンA, ステロイド、甲状腺ホルモンと並んで、superfamily(スーパーファミリー)と呼ばれる特別物質群の1つで、細胞核のDNAに直接作用してたん白質合成を改善して、免疫の状態や細胞の増殖を改善する。25(OH)D3製剤は、最近注目されている癌や自己免疫疾患の予防や治療に有効であることが分かったので、花粉症、喘息やアトピー皮膚炎など治療にも応用され、良い結果を残している。このときグルタミンやラクトフェリンなど腸内環境を整える「プロバイオティクス」と「プレバイオティクス」を併用すると効果はさらに良いことは理解出来るであろう。

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