不定愁訴・鉄欠乏性貧血は福岡の木村専太郎クリニックへ

体が発する不調のサインと栄養の関係~体からの“SOS”サインを見逃さないで~

肩こり、頭痛、体のだるさ…。
「いつものことだから」と、目をつぶっていませんか?
今回は「病と健康のよろず相談所」として日々患者のケアにあたる、福岡市の「木村専太郎クリニック」の木村院長に、私たちの体が発する不調のサインと栄養の関係について、話を伺いました。

不調の原因は?「なんとなく不調」を抱える人たちの現状

編集部)いま、働く女性たちの多くが、だるさ・疲労感・肩こり・頭痛などの不調を日常的に抱えているという実態があります。このことについて、どう思われますか?

当院に来院される患者さんも、原因不明のめまいや立ちくらみ、頭痛、肩こり、だるさ、不眠、気分の落ち込みなど、いわゆる「不定愁訴」の患者さんが目立ちます。
不定愁訴の患者さんは、本人に「体調が悪い」という自覚症状があるものの、通常検査をしても「とくに異常はない」とれさる場合がほとんど。解決策を探るため、当院に来院されているという印象があります。
不定愁訴については、ストレスの多い生活や運動不足など、さまざまな要因が考えられますが、私は栄養不足という点にとくに着目しています。
当院では、希望される患者さんに対して血液検査を行っているのですが、血液検査を行うと、本人が訴えている症状の原因として、栄養不足があることが見えてきます。

編集部)栄養素の不足とは、どのようなものがあるのでしょうか?

血液検査の結果によりどんな栄養素がどれくらい足りていないかは人によって大きく異なりますが、たんぱく質と鉄が重要な要素だといえます。
とくに女性でよく聞かれる症状に、「原因不明のめまいや頭痛がたびたび起こるけれど、MRIをとってもなんの原因も見当たらない」という方がいます。
そういう方の場合、検査をしてみると、血液中にて鉄が不足している場合が多く見られます。
鉄は、血液中でヘモグロビンをつくるための重要な材料。ヘモグロビンというのは赤血球の中にあるたんぱく質ですが、全身の新陳代謝にとって重要な役割をもっています。
体内の鉄が不足してくると、ヘモグロビンの合成が充分に行われず、新陳代謝がスムーズに行われない。
そこで、疲れやすい、肩こり、朝起きられないといった軽度の不調から、めまい、頭痛、爪が割れるなどのさまざまな不調が体に現れてきます。
最近では「鉄欠乏性貧血」という言葉も身近に聞かれるようになりましたが、とくに女性の場合、男性と比べて毎月の生理などで鉄を失いやすいため、注意が必要です。
当院では、血液検査の結果により、足りていない栄養素を補うための食事指導や、保険診療内での鉄剤の処方、また希望に応じてサプリメントへのアドバイスなどを行い、定期的に患者さんと経過を診ていきます。

大きな病気になる前に、自分の体と向き合って

編集部)不定愁訴を抱えている女性たちに、体との向き合い方へのアドバイスをお願いします。

日頃から不調を感じている方には、ぜひ一度、「日頃どんなものをたべているか」を振り返ってみてほしいと思います。
私自身も、開業後、こんなに多くの方が原因不明の症状で悩んでいることを目の当たりにし、「何か助けになれることはないだろうか?」と考えていた時に、「分子整合栄養医学」という学問に出会い、栄養について学び始めました。
人間を分子レベルで読み解いていくと、本当に「私たちは食べるものからできている」ということを実感します。
さきほど血液検査について触れましたが、実は血液検査も見方が大切です。
当院では栄養素の過不足について、分子整合医学の知識に基づいてチェックするため、一人ひとりの数値を見てアドバイスがしやすくなるという利点があります。
当院は「病と健康のよろず相談所」として、私自身がこれまでに経験した医療全般に対する経験や、分子整合栄養医学の知識なども活かしながら、ホームドクターとして日々の診療にあたっています。
今は不定愁訴の段階かもしれませんが、大きな病気になってからでは取り返しのつかない事態になります。
「いつものことだから」と見過ごさず、まずは自分の体の不調サインと向き合うこと。
それから、その不調を作り出しているのは自分自身という認識をもって、改善する方法を一緒に考えていきたいですね。

編集部)不定愁訴を体からのSOSとして、まず受け止めることが大切ですね。ありがとうございました。

分子整合栄養医学とは
1960年代、アメリカの量子化科学者、生物学者でノーベル化学賞を受賞したライナス・ポーリング博士と、医師のアブラム・ホッファー氏が創始した概念。人間を分子の構造体として捉え、個体に必要な栄養素の不足で分子の異常が起こると提唱。
栄養素と生体(ヒト)との関係を分子生物学的な手法で研究する栄養学の一分野で、身体の異常に対して、栄養素の過不足に原因がないかを分子レベルで測るというもの。木村先生は2004年から「分子整合栄養医学」を学び、今年8年目を迎える。

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(2012年10月号 特別インタビュー)

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